はじめに
行政書士への依頼には、大きく分けて「単発依頼」と「継続依頼」があります。いずれも業務の進め方として一般的な形ですが、その違いが十分に理解されていないことも少なくありません。
特に初めて行政書士を利用する場合、「どちらを選ぶべきか」「途中で切り替えはできるのか」といった点で迷われることがあります。本記事では、両者の違いを制度的・業務的な観点から整理します。
制度・業務の事実説明
単発依頼とは、特定の手続きや書類作成など、一つの業務を完結させることを前提とした依頼形態です。例えば、許認可申請書の作成や契約書の作成などが該当します。業務内容と範囲があらかじめ定まっており、完了をもって終了します。
一方、継続依頼は、一定期間にわたり、複数または反復的な業務を前提とする依頼形態です。顧問契約などが代表例で、日常的な書類作成や手続きの相談対応が含まれることがあります。ただし、行政書士が行える業務範囲は法令で定められており、すべての業務を包括的に担えるわけではありません。
当事務所の取り扱い方針
当事務所では、単発依頼と継続依頼のいずれにも対応していますが、業務内容が明確であることを重視しています。
単発依頼については、対象となる手続きや書類を限定し、その範囲内で業務を行います。継続依頼については、対応可能な業務内容と対応しない業務を事前に整理したうえで契約を行います。あいまいな業務範囲のまま包括的に引き受けることは行っていません。
補足・注意点
単発依頼と継続依頼の違いは、料金体系だけでなく、関係性の持ち方にも影響します。単発依頼は必要なときだけ利用できる反面、前提条件の共有は都度行う必要があります。継続依頼では前提情報を共有しやすくなりますが、対応範囲には限界があります。
また、継続依頼であっても、すべての手続きを無制限に行えるわけではありません。業務ごとに法的な制約がある点は共通しています。
最後に
単発依頼と継続依頼は、優劣の関係ではなく、目的や状況に応じて選択されるものです。どの形態が適しているかは、依頼内容と関係性の持ち方によって異なります。本記事が、その違いを整理する一助となれば幸いです。

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